様相の投影
UNBUILT_01
没入する二人と、ときどき訪れる同志たちの家
この物語は、実在するふたりの人物をモデルにしたフィクションである。
空間を処方するまでをストーリーとして綴った。
ふたりにとって、オフィスでつまらない一日をやり過ごしてから、ソッコーで家に帰ってきた後の時間、マンガやゲームなどの世界に没入するのが何よりの快楽だという。
今は別々に賃貸マンションを借りているのだが、家賃も高く、増え続けるコレクションを収蔵する空間の確保も難しいとのことだ。
そして、ふたりとも作品の世界に没入しすぎることが共通の悩みであった。
彼女たちは、これまでもお互いの家をいったりきたりして、お互いのコレクションを共有して楽しんできた。それで、今回の引っ越しを機に一緒に住むことに決め、相談が持ちかけられたのだ。